番外
生物着生促進方法

      土木工事で山を削って土を剥き出しにしたら・・・
   “緑色の塗料を吹き付ける”という“おぞましい”手口が使われることもありますが・・
   “美観”や“土の流失防止”の目的で、最近は、大抵、草や木を植えて緑化します。

  土が無い剥き出しの岩盤だったら・・培地と種をくっつける必要が有ります。・・それが・・

                 岩盤ノリ面緑化コーティング

一般的な方法は、(草が生えるには、土と水と養分が必要ですから、)親水性で接着性がある 酢ビやアクリルやゴムのエマルジョンに、種子と肥料と適量の土を混ぜて、岩盤に吹き付けます。

この方法で、乗用車の天井を 芝生にしたり、住宅の屋根に“ぺんぺん草”を生やしたり、窓ガラスにコケを生やすことも 可能です。
“ベンツの屋根に芝を植えて、夜の銀座でゴルフのパットを練習する”
(^^)・・というセレブなアイテムは、いかがなもの・・いかがでしょうか?

そういう塗料(?)に混ぜる副資材としては、(水を大量に吸収して、寒天状になって保水する)吸水性樹脂、(軽くて、空隙が多い)軽石粉やバーミキュライトなどが考えられますが、そういう分野になれば、もう 塗装というより 農業であり、樹脂や充填材の知識より、植物育成の知識や技能の方が重要です。(ちなみに私メは、キュウリも満足に育てられないので、植生には手を出しません。)

  しかし、屋上やベランダに、植物栽培が出来るような防水措置をするダケなら出来ます。

               屋上緑化

(例えば、FRP防水のように、)植物の根が侵入しない材質の防水膜であればその上に土を入れ、草木を植えられます。
   
(但し、土が上に乗っているため、万一、防水幕が破損した場合、破損位置の確認が難しくなり、同じ理由で、修理も難しくなりますので、壊れ難く、修理し易い防水仕様にしておく事が肝要です。)
エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、耐蝕性不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の耐蝕性樹脂を使った全面接着防水が、そういう性質を備えています。

既存の防水の上に、区画を区切って(部分的に)そういう防水をして、部分緑化する事も、可能です。

   植物を植えると、屋根温度や環境温度が下がります。

   “*遮熱塗料*を塗る”、という方法でも、屋根温度の上昇は抑えられますが、
         屋上緑化はそれに勝る遮熱効果があります。

屋根の温度を下げれば、エアコンの消費電力が下がります。(^^)


   蛇足ながら・・・・屋根用の*遮熱塗料*とは・・どういう材料か
中空充填材を混ぜることによって、多少の断熱性を持たせた商品もあるが、基本的には、日光を反射させる目的で、白色やメタリック色の顔料を分散させた塗料であり、 主たる機能は“光反射”です。
 地表が受ける1u当り80KWと計算される日光エネルギーを全部吸収したら、1u当りその熱量が発生し、全部反射したら、温度は全然上らない、という自然法則を考慮すれば、日光による屋根温度の上昇を防ぐには、先ず、“光反射” というわけです。。
(屋外の石油タンクやガスタンクに塗られている塗料の色が、殆んど全て、シルバーか白なのも、理由は同じです。)
 「汚れが付いて黒くなったら・・?」・・「勿論、反射効率は落ちます。」
 そのため、
時々クリーニングする必要がありますので、(見落とされがちですが、)屋根の遮熱塗装では、“汚れ難い”とか“洗い易い”という性質も大事です。

 さて、光反射塗装をしても、ある程度の光エネルギーを吸収する事は避けられませんが、“それを屋内に持ち込まない”ためには、熱伝導を遮断する能力、つまり、“断熱性”が必要です。
(つまり、「“光反射”と、“熱伝導阻止”の両方やれば、もっと良い」ということです。)
 断熱性能は、熱伝導率(の低さ)×厚さ で決まるので、薄い塗膜に頼るよりも、別途、屋根裏に、断熱材を厚く被せる方が、より強力な断熱が出来ます。 
ちなみに厚く敷かれた土は、優れた断熱材です。(パーライトやバーミキュライトやピートモス等を混ぜた軽量用土は、さらに断熱性が優秀です。)

(それはそれとして・・植物の葉は炭酸同化反応で光エネルギーを“消費”するので、吸収しても温度は上りません。 さらに・・葉は、遮熱塗装のように屋根材に直接接触しているのでは無く空気中に浮いているので、たとえ葉の温度が上っても、その熱は屋根材には伝わりません。)
 そして、 土や植物には“水を蒸発させることで、(周囲から潜熱を奪って)温度を「下げる」”と
 いう機能があります。 
 つまり、 “屋上緑化”の遮熱メカニズムは“遮熱塗装”のそれより上質です。」 
・と・・そういう理由で・・多分・・ 「屋根遮熱の最良の方法は屋上緑化です。」

 つまり、現代では、「ぺんぺん草が生えた屋根」は、“快適な生活空間”の象徴なのです。
   皆様、積極的に植えましょう。 必要なら、(防水だけ)弊社がお手伝いします。
       


        
事のついでに・・藻を着生させる話

 養魚水槽の防水では、藻がつき難く、ついても、落し易い防水材が求められます。
弊社も最近は
水族館の水槽の防水改修を依頼される事が多いので、「どうやったらそういう表面になるのか?」・・というのは、他人事では無い重要ななテーマです。
それで、いっぱい作った
実験水槽で長期的着生実験を行っています。
(というのは言い訳で、実は、メダカや金魚やあちこちの沼や川から集めてきた川魚や、エビやムシや、勝手に押しかけてきて居座ってしまった牛蛙共を一緒に飼って遊んでいるだけですが・・)
で、分った事が一つ。
ライニングの樹脂の硬化が甘いと、盛大に藻が生えます。
(観察すると、石にも、
“着生し易い石”“し難い石”があるようですから、メカニズムは単純じゃ無い、と思われますが・・)

    ともかく、そんな苦労?がある一方で、

今でもやっているかどうかは知りませんが、昔、某塗料会社が、
「海底の岩に塗ると海藻が着生し易くなる塗料」なる製品を発表していました。人工漁礁等を想定した製品だったようです。
イロイロと特殊なノウハウや技術が詰まった材料だとかいう話でした。
  
着生阻止のアイデアを練っている立場としては、「そんなん、“硬化不良ライニング”やれば簡単ジャン」・・と思うけれど、「正反対の立場」になると、また別の苦労があるんでしょうね。


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