接着剤の作り方

 金で何でも買えるのに・・何が悲しうて接着剤なんぞを作らんといけんのか?
      という意見もあるんでしょうが・・それはそれとして・・

      ・・・・どういう風にすれば、接着剤が出来るのか・・・

 point⇒ 接着剤とは・・・・液体から固体に変化するもの”のことです。

 どんな手段を使っても良いから、ただひたすら 液状→→固体状 を実現させる・・・
 ・・・すると 必ずそれなりに何かに接着します・・つまりそれが接着剤です・・

            ・・・どのくらいの強さで接着するか・・ 

             それは神様が決める事です。  


ただ、ここで言う液状とは、力が加わると流動する状態のことです。捏ねたウドン粉もバターも力を加えると流動するので“液状”に分類します。水は勿論引力で流動するので液状です。固体状とは力が加わっても流動しない状態の事です。捏ねたウドン粉もバターも、微小な外力では流動しないので、(その範囲において)固体状に分類します。
そういう意味では鉄もまた液体であり、かつ固体です。
そんな理屈があるか!ムチャクチャだ、と思われるかもしれませんが・・理由があるんです。
      本に書いてある定義と違う・・??・・自分で作るんですから、定義も自分で作りましょう・・
学問的接着理論を知りたい・・??・・・・理論なんて、後から辻褄合わせるために作るもんです。だから、接着剤調べて接着理論でっちあげたって話はありますけど、接着理論使って優秀な接着剤作ったって話は聞いた事がありません
それでも知りたいのでしたら、市販の学術書に、いろんな説が 沢山 載ってます。(互に矛盾する説が・・色々)

      接着の目的・・・何かを強く固着したいから・・?・・

  ・・だけとは限りません。接着によって派生する事柄は、色々あります・・

 くっつけたいけど、強いのはダメ!という場合もあるし、隙間をキチンと潰すため、他のものが界面に侵入するのを防ぐため、防蝕のため、悪戯のため・・・・・
     例えば、魚肉ソーセージからフィルムを剥すとき、難儀しませんか?
あれは、腐敗しにくくするため、わざわざ、(ある方法で、)フィルムと本体をきちんと接着させているんだそうです。
市販のプリンの本体も、容器を開けたとき、カラメルが本体から分離して転げ落ちないように、同様のやり方をしているそうです。(他人の秘密をバラスのは悪いので、内容は言いません。)という具合に、実際はいろいろあります。作業方法も色々です。

                  ● 実技  

 ・・論より証拠・・液体から固体に変化させると、(イヤだと言っても)接着します。

 (但し、もう一つ大事な事があります。・・wettingとも言いますが、被着体表面をキチンと濡らすことです。)

バナナ接着剤
(オーブン、コンロ等お好きな道具で)バナナを焦げるくらい焼きます。
すると・・なにやら汁が滲み出してきます・・冷えるとこれは固まります・・
冷える前に茶碗や箸や10円玉等をくっつけてみて下さい。

玉葱接着剤
(オーブン、フライパン、コンロ等お好きな道具で)玉葱を焦げるくらい焼きます。
すると・・なにやら・・以下同文

その他蜜柑の皮、海苔の佃煮、かぼちゃ、キウイフルーツ等お好きな物でどうぞ・・

日本酒バブリー接着剤
越の寒梅を一本、鍋でコトコトと煮詰めます。
すると最後に微量のネトネトした物が出来ます。
これを熱いうちに1万円札に塗り、手早くもう一枚の1万円札を重ねます。
結果にはいかなる責任も取りません。あしからず。)
(もっと接着に適した安酒もあります。ご連絡頂けば、無償で、上記の物とお取替えさせて頂きます。)

鰯の骨接着剤
一山198円で買ってきた鰯を全て三枚におろします。
軽く塩を振り、青海苔、紫蘇の葉、梅干等を挟んで衣をつけ、180℃のテンプラ油で手早く揚げます。
これを肴に酒を飲みながら、残った頭と骨と3カップの水を圧力鍋に入れて、火にかけます。煮詰めること30分。鍋の底にネトネトが溜まります。
これを焦げる寸前に被着体に塗って冷めるのを待ちます。
なお、豚や牛の骨やスジを煮込んでも同様の物(もっと高級品)ができます。
昔ニカワ(膠)という名前で木製品等の接着剤に使われていたのはコレだそうです。

ひとめぼれ接着剤
ひとめぼれ3合を手早く力強く研いで、水とともに電気釜に入れてスイッチを入れます。
炊き上ったらその飯粒を木材等に挟んでギュッと押し付けてそのまま1日待ちます。
待たなくても多少の接着力がありますが、乾燥して硬くなるともっと接着力が出ます。
飯粒を木べらや金べらで丁寧に潰してから使うと、さらに強い接着力が出ます。

うどん粉接着剤
粉に大量の水を加え、かき混ぜながら加熱すると糊状になります。
意地悪ばあさんに舌をちょん切られた舌切り雀が食べたのは、コレです。
上記と同じで乾燥すれば固着します。
澱粉糊と言う名前の、定番接着剤です。
効率良く大量に作るなら、少量の苛性ソーダを放り込んでやります。
(出来上がったら塩酸を加えて中和します。 防腐剤の添加も、お忘れなく。)

おこげ接着剤
ひとめぼれor上記接着剤で金属を張り合わせ、コンロの上でユックリと加熱します。
適度なおこげが出来ると、さらに強力に接着します。

卵接着剤
卵の白身は乾かすと大変硬くなります。
当然、優秀な接着剤になります。
黄身だって、白身程じゃないけど、そうなります。

塩ビ管の切れ端接着剤
塩ビ管の切れ端を拾ってきます。
コンロやライターや炭火で融かして塗りつけて、そのへんの物を接着してみて下さい。
特に、塩ビの接着(融着と言うべきかも知れませんが、)には抜群に有効です。
但し、塩ビは燃やすとダイオキシンが出るそうですから、ご注意を・・
(死ぬほど出るわけじゃありません。)

 こういう風に、加熱すると液状になり、冷えると固まる物は、全て、接着剤になります。
     こういうタイプの接着剤は、ホットメルト接着剤と総称されます。
    ホットに温めると、メルトする(熔ける)接着剤、という意味です。
          半田も、この一種と言えます。

CDケース接着剤、サランラップ接着剤、買い物袋接着剤、ストッキング接着剤・・・
キャラメル、チョコレート、餅、アスファルト、コールタール、ペットボトル等も、(この意味で、)接着剤です。

ただし、ポリエチレンやポリプロピレンは、熔かしても、大抵の物に(強くは)くっつきません
(接着するのが難しい物は、大抵、接着剤にするのも難しいです。 何故か? ・・・そういった難接着材料は、元々、(例え極大点まで近付いても、)大抵の物質との間に、クーロン力や水素結合のような、大きな引力を発生させない分子だからです。 接着とは何か?参照)(それでも、ファンデルワルス力は、発生します。だから、接着力はゼロではありません。)

 冷凍庫接着剤
水、蜂蜜、重油、等、常温で液状の物で、冷やすと固まる物であれば、冷凍庫の中でなら、接着剤になります。
これも、広い意味の、ホットメルト接着です。

 溶剤
溶剤で溶けるプラスチックは、溶剤を塗って張り合わせてくっつける事が出来ます。
また、溶剤に溶ける物は、溶剤が蒸発すると固化するので、何でも接着剤になります。
発砲スチロールは、アルコール以外の大抵の溶剤や油脂に溶けて、接着剤化します。
生ゴムを溶剤に溶かせば、ゴム糊になります。澱粉糊は、澱粉の水溶液です。
★ 水で練った諸々・・
“セメントペースト”は、水和反応で硬化しますが、これも接着剤になります。
鉄粉を水で練って、空気中に放置しておけば、赤錆が大量に生成して、ガチガチに固まります。
味噌や田圃の泥やヘドロや犬や人の糞のような、水に固形物や溶解物が混ざった物も、乾けば固化しますので、立派な接着剤です。
こういうものは“焼き固める”とさらに、強固に、接着します。

   もっとチャンとしたのを紹介しろ!という声に応えて

耐油性接着剤
ガソリンや灯油のタンクが漏れ出した時・・・漏油孔に固形石鹸ギュッと詰め込むと、止まります。(水に溶けるので、水タンクには不可です。)
超高圧(で固める)接着剤
鉄の粉やガラスや石炭や砂やプラスチック粒を、1万トンくらいの超高圧でガチャンとプレスすると、接着します。
無理矢理力ずくで、(流動させ、)引力の極大点まで接近させる手法です。
真空接着剤
金属やプラスチックや石やガラスを真っ平らに磨いて、真空中で、張り合わせると、(流動させたのと同じ状態になり、)接着するそうです。
これも、極大点に接近させて接着する手法の一つです。
(何故真空中でなのか、と言えば、これが、被着体表面の“除去し易い、つまり、付着力が弱い”汚れを取り除く、という、下地処理をやってしまうからです。)
(だから、真空機器や宇宙空間等では、ベアリングであれ、スライド機構であれ、あらゆる接触部で、“そんなつもりじゃなかったのに”・・・という、予期せぬ接着問題が発生するそうです。
予期せぬ、と言えば、マイクロマシンでは、この近接効果による引力が、バカに出来ない大問題になるそうです。つまり、つかんだ物が、離せないという問題です。 真空中で動くマイクロマシン・・・ゾッとする程の難物でしょう。)


反応性接着剤
このHPで紹介した、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等は、硬化剤を加えた直後は液状であり、最終的に固化しますので、全て、本格的接着剤でもあります。
不飽和ポリエステル樹脂 ビニルエステル樹脂 エポキシ樹脂 ウレタン樹脂 参照)

“ダレ止め”適当に加えて、作業性を調整すれば、パテ状にも、液状にも、モルタル状にもなります。

補足説明
こういった材料は、大抵、重合反応によって、OH基を大量に発生させるか、或いは、これやO(酸素)やN(窒素)等の水素結合し易い部分を、始めから持っています。
大抵、イオン結合がし易いような、分極構造も持っています。
 だから、鉄やガラスのような極性材料には、比較的良く接着します。
しかし、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等のような、非極性材料に対しては、これらの武器は、何の役にもたちません。 
 つまり、そういう極性型の接着剤では、ポリエチレンは、強くは、接着できません。
    (この場合でも、ファンデルワルス力は働きますから、接着力はゼロにはなりません。)
 これが、“ポリエチレンは接着不可能”という迷信が生まれた背景です。 
しかし、それは、極性材料用の接着技術や接着剤を、惰性で、そのまま、非極性材料に適用するという、理屈もヘッタクレも無いやり方をするから、そうなるだけの話です。
ポリエチレン、ポリプロピレン、TPO等のポリオレフィン類は 別のアプローチで接着可能です。


要するに、接着というのは、(強弱を言わなければ)ごくありふれた現象であり、あらゆる物が接着剤になる、という事です。

            ありふれた結論で、済みません。


       追加・・・      特殊な目的の接着剤

    しかし・・現実世界には、接着を妨害する様々な悪役も、跋扈しています。
    そして・・被着体と接着剤の個性が合わないと強い接合力は生じません。
実際には、そういった、接着の発現を阻害或いは減殺する、予期せぬ、或いは“明らかな”悪条件介在することや、接着剤と被着体を接近させたり適合させたつもりになっていても、現実にはそうなっていない、という事が頻繁に起ります。(・・つまり、接着に失敗します。)

 こうなり易い問題児は、世間では、接着材料」「不適環境」と一括りにされています。

要するに、「漫然と、机の上で、鉄や木材や石材等を接着する手法を“そのまま”適用したら、剥れた」。だからコイツらは扱いが難しい問題児なんだ、といった意味合いです。
(本当は、被着体の個性状況を無視した“やり方”の方にこそ、“問題”があるんですが・・・・ともあれ、)
  そんな場合は、 状況や対象の個性に合わせた接着剤が必要です。

例えば、水中で接着したり、コンクリートやアスファルトを打ち継ぎ接着したり、油汚れの鋼材を接着したり、ポリエチレン、TPO、PP、ステンレス、銅や銅合金や亜鉛メッキ鋼材、金、等を接着する場合のように・・・
                 
     こういう物や状況での接着に・・・自作の接着剤で挑戦するのは、
    (大賛成!!・・ですが・・) いささか無謀・・・かもしれない、と心配します。

              ・・ドン・キホーテの槍が折れたときに備え・・

  弊社では、いろいろな物を取り揃えて、皆様のお越しをお待ちしております。
                    m( _ _ )m     (^^)(^^)
                                   イラッシャイマセ 

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