コンクリートの磨耗防止法

     検証@・・コンクリートは本当に磨耗し易いのか?

フォークリフトや台車が通るコンクリート床はしばしばすぐに磨耗します。
水路の底面もすぐにグリ石が出てきます。

そういうことによってコンクリートは磨耗し易い材料である・・と思われていますが・・・
そしてその磨耗を防ぐには耐摩耗性のよい材料で被覆しなければいけない・・と思われているようですが・・・
本当にそうなのか・・私たちは“それは違う”と思っています。
減水剤を効かせ、水比を落して堅練して丁寧に突き固めて打設したコンクリートは、例えダイヤモンド工具で削ろうと、容易に削れるものではありません。
     だから“コンクリートは元々磨耗にくい物”とも考えられます。
現実にセメント系の耐磨耗床も存在します。(コンクリート床 参照)
しかし一方で“同じセメントと砂と砂利で出来ていながら”ディスクサンダーがめり込む程削れ易いコンクリートもあります。
それ程でなくても、大抵のコンクリートは、研磨機で容易に削れます。
          その違いを生むのは水の比率です。
水の添加量が増えるに従ってコンクリートの圧縮強度が急落するのは常識ですが、なぜ低下するかといえば、水の増加に応じて空隙が増加するからだ、とされています。
そこで仮説を立てました。
      その空隙を何かで塞いだら耐磨耗性が上るのではないか・・
そこで実験してみました。
あちこちのコンクリート床に湿気硬化ウレタンコーティング材(弊社のファンデーション#123)をこぼして沁み込ませ、その後の経過を観察。
結果・・・劇的に効きました。含浸してない部分との違いは歴然です。  つまり・・

     コンクリートは、内部空隙を塞げば、磨耗し難くなります。

 お勉強1で「薄くて弱い防蝕膜が、下地と接着することによって、“カミサン効果”によって補強される」という説明をしましたが、コンクリート下地の方も沁み込んだ樹脂によって(表面が)補強されていたわけです。 
                  そこで提案します。
コンクリートの磨耗対策として“何かを被覆する”という方法以外に、
“何かを沁み込ませる”という方法を検討されては いかがでしょうか。
   もちろん、沁み込ませると言っても、ほんの表面だけで十分です。
       もし磨り減ったら、また沁み込ませればいい、のですから。
            コストが安く、施工も修理も容易です。
それで追いつかない程の苛烈な磨耗条件の場合にのみ、特別の耐磨耗材を被覆すればばよいのです。
        (多分、そんなケースはあまり無いと思います。)

     含浸材としては、よく沁み込む強靭な物であれば何でもよいと思います。
(弊社のファンデーション#123のような材料の他に、低粘度エポキシ等も使えそうです。)
   ただし後々のメンテナンスも考慮すれば、後で塗り重ね出来ることが大切です。
     (弊社では、そのための、様々な補修接着技術も、先行開発しております。お問合せ下さい。)

     検証A・・コンクリート製水路の底面の磨耗について

  この“磨耗”に関しては“本当に磨耗なのか?”という疑問があります。

   大抵の場合、水に浸かった側面も同じ傷み方をしているからです。
 全面の均一な損耗は全面が同じ条件に晒されている事を示唆します
だから、もしこの損耗が、水に混ざった砂や砂利によるものなら、それらが常に均一に分布して流れたと考えるしかありませんが、それは常識的には考え難い事です。)
つまりその損耗の仕方を見る限り、 「この“損耗”は、水に混ざった砂や砂利による“磨耗”では無く、水と水に溶けた腐食性物質による“セメント分の溶失”ではないのか?」 と考えざるを得ません。(雨曝しコンクリートの劣化機構 参照)

           さて、何であれ原因が分ってこその対策です。
  もしこれが単なる腐蝕であるなら防蝕するだけで十分ということになります。
            磨耗であるなら磨耗対策が必要です。

                  いったいどちらなのか?

           ここで先程の磨耗対策を思い出して下さい。
 もし例えば適当な耐食性樹脂を沁み込ませておけば⇒腐蝕も磨耗も防げます。

            どちらが原因であっても構わない・・ということになります。

              そこでもう一度、同じ提案です。

水路底面の腐蝕?&磨耗?対策として(例えば)ファンデーション#123の含浸コーティングはいかがですか?

          (ついでに表面が平滑になって流れも良くなります。)


                    付け足し
         より厳しい磨耗条件に対応するにはどうするか

石や砂が直撃し続けるような磨耗条件の場合はもっと本格的な磨耗対策が必要です。
方法としては基本的に、“その磨耗条件に耐える材料をコンクリートの上に貼付ける”しかありません。
耐磨耗材料としては、硬度の高い材料を使うという方向と、軟らかい材料を使うという方向があります。 つまり磨耗という現象は単純ではありませんから、何を選ぶかはケースバイケースというしかありませんが、一応、良く使われる材料を例示しておきます。
耐磨耗性ウレタン、超高分子量ポリエチレン、架橋ゴム類あたりが、樹脂系の材料の代表です。
シート状の物を貼付ける方法が標準です。(通常はメーカーから購入してそのまま使います。接着に苦労するかもしれませんが、其の場合は弊社に相談して下さい。お手伝いできるかもしれません)
金属としては、ステンレス類が代表ですが、そういう物の上に、ステライトとかタングステンといったムチャクチャ硬い金属を溶射してさらに性能を上げることも、一般的に行われます。
         (溶射屋さんに持込めば、すぐやってくれます。)
プラズマ溶射機なら、万℃というクラスの温度が出せるので、セラミック類も溶射出来ます。エポキシ等の熱硬化性樹脂に、合成アルミナやステライト等の粒や粉を、大量に充填してかためると、それなりの耐摩耗性が出ます。
 ベース樹脂を直撃するようなカジリにはあまり耐えられませんが、自由な形に成型出来るのが長所です。パッチキットとしていろいろなメーカーから市販されています。
もっとも私たちは、(必要なら、自分で作るので、)買ったことはありませんが・・

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