セメントモルタルの打継ぎ接着

               基本用語をご説明しておきます。
セメントの粉に水を混ぜた物を“セメントペースト”といい、これに更に砂を混ぜた物を“セメントモルタル”と称し、更にこれに砂利等を混ぜた物を“コンクリート”といいます。
ということで、モルタルであれコンクリートであれペーストであれ接着の仕方は同じです
・・では本題に入ります。

   コンクリートが欠けたとき、単にセメントを練って詰めると・・

          “剥れます!!” (注*)

既に固まっているコンクリートに新しいコンクリートを打ち継いだ接合はコールドジョイントと言いますが、これは結局古いコンクリートに新しいのが“乗っかっているだけ”ですから、接合面の結合力は弱く、水密性もありません

       それを一体化させる方法が・・打ち継ぎ接着です。


          【打ち継ぎ接着】

固まっているコンクリートに“接着剤を塗布してから”セメントモルタルを塗れば・・・両者を接着出来ます。 その接着剤を打ち継ぎ接着剤と言います。

        どんな接着剤をどういう風に使うのか 

ポリマーセメント用に使われているアクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、SBRエマルジョン、エポキシエマルジョン等といった水分散樹脂を使うのが建築業界の一般的やり方です。
“このどれかをセメント配合物に数%程度加える”という方法と、原液を打ち継ぎ面に塗りつけておき、その上に打設する、という方法があります。

エマルジョン程一般的ではありませんが、もっと“ガッチリ”接着したい・・というのでしたら専用の無溶剤エポキシ接着剤が有ります。(コストは上がります。)


こういう打ち継ぎ接着材を下地に塗布したら“乾くまでに”セメントを塗らないといけません。

  接着剤が固まってしまってからセメントを打設したら、接着しません

          (Wet on Wet うぇっとんうぇっと と覚えて下さい。)
(塗装やライニングの場合はプライマーが乾いてから上塗りを被せるのが原則ですが、これは乾いたプライマーに上塗りが接着するからです。その違いを理解して下さい。)



                   【どこで買うか?・・】
         エマルジョン系はご近所の建材店にあると思います。
無溶剤エポキシ系は一般的ではありませんが、弊社は作っています。但し全品種オーダーメイド

       きちんと接着させるために、下地処理は必要です

打ち継ぎであろうと何であろうと、接着は接着ですから“お勉強1”や“プロローグ”でご注意申し上げたように、レイタンス接着の邪魔をする物は除去しないといけません。
その作業が終れば接着剤を塗ってWet on Wetでセメントを打設すれば“一丁上り”です。


   コンクリート以外の物にも打継ぎ接着出来ます。

                  
エポキシ系専用接着剤を使えばプラスチック、ゴム、発砲スチロール、木材、アスファルト、鋼材、ステンレス、石材等の異種材料とも打継接着出来ます
                やり方は同じです
 これらに打ち継ぎ接着剤を塗布しておき、Wet on Wetでコンクリートやモルタルを打設します。

                 同じ方法で、水中接着も出来ます

     そういったスペシャルバージョンが必要な時は・・
                   弊社にお問合せ下さい


          番外情報・・【打ち接ぎ粘着】

さて、“セメント(あるいはコンクリート)は固まった接着剤には接着しないので、必ず、「接着剤が乾くまでに」打設するのですが、「乾かない(つまり固まらない)接着剤を使ったらどうなるか?」というギモンがあります。
“固マラナイ物ハ接着剤トハ言エナイ”とも言えるので、粘着材と言い換えます。
さて弊社に“ぺネトシール”という“何に使えるのか得体の知れぬ”ウレタン製品?があります。
水中であれ空気中であれ、何にでも相手構わず、所嫌わず、場所柄もわきまえず、ネチャネチャと粘りつく素材ですが、これを何かに塗っておいて、好きな時にコンクリートを打設すると、(それが固まった時は)ネチャッと粘着されています。
大きな力がかからなければ剥れる心配は無いので、シール性は徹底的に安定していると言えないこともない・・・すばらしいといえば素晴らしい、鬱陶しいと言えばうっとおしい、ショーモ無いと言えばそういえる、という 何に使えるのか、よく分らん材料です。
作った者がそんな事言ってちゃイカンのでしょうけど・・
              興味のあるお方はお問合せ下さい。
         同じ働きをする、クレージーラバーという製品もあります。

      オマケ【アスファルトの打継接着】

アスファルトを打設するときは、アスファルトプライマー(ブローンアスファルト等を灯油等に溶かした物)を使いますが、これは値段が安いというだけで、接着性はあまり良くありません。

エポキシ系或いはウレタン系の打継ぎ接着剤を使えば、色々な下地に強力に接着する事が出来ます。(アスファルトの修理 参照) もちろん弊社でも作れます。
    強力なアスファルト打設用接着プライマーが必要な方はお問合せ下さい。

       もちろん、上記のペネトシールクレージーラバーを使えば“粘着”します。
アスファルト防水のための、プライマーとして、防水性も接着安定性も従来プライマーよりイイと思います。但しネチャネチャと足にくっつくので、作業員にはブーイングを浴びると思いますが。


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