お勧め ワンパターン重防蝕法その1
これさえ出来ればセミプロ級・・最も適用範囲が広い重防蝕仕様

化学工場、メッキ工場、水処理施設、汚水排水貯留槽等は、市販の一般塗料では防蝕出来ません。
一般塗料は、そういう箇所に適用するには、耐蝕性、接着安定性、環境遮断性の何れにも問題があるためです。 お勉強1 参照
そういう箇所は、FRPライニング、ゴムライニング、耐酸タイルライニング、フレークライニング等の、いわゆる“防蝕ライニング”で防蝕します。
しかし、その選択、つまり、材料に何を選ぶべきか、、作業をどのようにするか、といった防蝕設計には、多少の専門的知識と経験が必要であるため、本格的なそれは専門業者しか出来ません。 
   但し、専門業者といっても、全ての防蝕法が出来るわけではありません。
   当然ながら、業者が作る仕様は、自社が出来るものに限られます

だから、極端な場合、一種類のやり方しか出来ない業者の場合は、あれにも効きます、これにも効きます、何でもこれで治りますという“越中万金丹”スタイルになります。 
  選択・・という考え方自体が有りません。
だから、多様な防蝕仕様が混在している化学プラント等で、担当者が最適な修理仕様を選ぶためには、多数の(というより多様な業者の技術情報が必要でしょう。
(とりわけ、各仕様の“欠点”や失敗例の情報が・・表に出る事は先ず無いでしょうが・・)
  

ところで・・・仕様作り施工を業者にマル投げで頼むにしても、予算の問題があります。
小面積施工や部分補修は、施工費が極端に割高になるので、結局、発注者が泣くか、業者が泣くか、(或いは、何のかんのと理由をつけて、皆逃げてしまう、)という事になりがちです。

         そんな時・・最悪、応急処置でもいいから・・

  DIYの感覚で重防蝕の修理が出来ないものか・・
        というのが多くの保全担当者の望みでしょう。

   (特に悩ましいのは、いいかげんな防蝕材を使えない化学プラントです。
もし大した道具を使わずに、何時でも何処でも誰でも簡単に施工でき、あらゆる物に適用出来る万能の性能を持ち、コストが易く、修理し易く、壊れにくい重防蝕仕様があれば、何も考えずに、ワンパターンで、全ての物が防蝕出来ます・・が、勿論、そんな仕様は在りません
    
       しかし実用上、それに近い仕様は作れます。
       以下にご紹介するのが、私達のお勧め仕様です。

(なお、素人向けとはいっても、この仕様には20年の年季が入っています。
それなりの実績を踏まえた、作品です。 自信は・・あります。)


    お勧めワンパターン重防蝕法その1

  @ きちんと下地処理をして、ファンデーション#123LLR*を塗って下さい。
          (大抵はそれだけで十分ですが)

  A その上に、ビニルエステル系フレークコーティング材を塗って下さい。
        (耐蝕イソ系またはビス系でも構いません。)

                   (以上終り)
(*・・#123LLRは、ビニルエステルや不飽和ポリエステルとの塗り重ね間隔が、より長くくなるように、#123を変性したものです。基本的性質は同じです。塗布後、その日のうちにフレークも塗るなら、#123でも十分です。)


           この仕様の解説。

お勉強1と2で説明したように、防蝕ライニング仕様には接着性、環境遮断性、耐蝕性、(施工)状況適合性が必要です。 そして、非常識テスト解答6 等にも記したように、
それらは何れも、材料や仕様の単独の性質では無く、下地の材質や表面状態、使用環境、施工環境等々との関りによって変化するので、原理原則を言えば、個別の周辺状況と関連させずに仕様を作るのは間違っているのですが、
この仕様は、広い耐蝕スペクトル、広い接着スペクトル、優れた環境遮断性、広い状況適合性、を備えているため、何も考えずに施工しても、大抵、的に当ります。つまり、自動的に専門業者の設計と大差ない結果になります


   この仕様は、どういう考え方で作ってあるのか
(1)下地は鉄、多少錆びた鉄、コンクリート、木材、エポキシ、ウレタン、不飽和ポリエス   テル、FRP、レジモル、アスファルト、ゴム等を想定し、これにワンパターンで接着でき  るようにする。
  (実際にその状況でベストの接着安定性を備えているかどうかは問わない)
(2)通常の樹脂ライニングが用いられる殆ど全ての腐蝕環境をカバーする耐食性を持た  せる。
  (実際にその状況でベストの耐食性を備えているかどうかは問わない)
3)通常の樹脂ライニングに要求されるレベルと同等以上の環境遮断性をもたせる。 
  (実際にその状況に最適の環境遮断性を備えているかどうかは問わない)

(4)下地は乾燥している、という想定にする。
(5)日常的温度で施工する、という想定にする。
(6)大した道具を使わずに、素人でも、簡単に手早く施工と修理が出来る。


         使っている材料の物性
接着プライマーであるファンデーション#123LLRは、缶から出して塗るだけで、30分程で硬化し、上記(3)に挙げた全ての材質に接着出来ます。
(何も考えなくていいです。)
これ自体が広範な化学物質に耐える防蝕材です。(何も考えなくていいです。)
(だから、大抵は、これを何回か塗り重ねるだけで、十分です。)
  コンクリートの1番簡単な防蝕法参照

しかし、#123の薄い膜だけでは、環境遮断性が足りないと考えたなら、この上にフレークライニング材を適当な厚さ(1mm位)で塗ります。
硬化剤をアバウト1%くらい、適当に混ぜれば、チャンと固まります。
(フレークライニング材を塗布すべきかどうか、どのくらいの厚さにすべきか、の判断基準は、「どの程度の環境遮断性が必要なのか、」によりますが、その判断には経験と知識が必要であり、部外者には最も難しい事柄ですから、何も考えずに“強酸に常時浸漬する箇所は、何時でも塗る。”という事にしておいて下さい。1mmという厚さは、私達の経験に基づいた設定です。)

化学プラントで最も危険なのは酸類です。不飽和ポリエステルやビニルエステルはこの酸類に対する耐蝕バランスが良く、その他の耐食性も良好です。
だから、この仕様は、エポキシ樹脂、タールエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、MMA樹脂、を使ったFRPライニングや樹脂モルタルライニングやフレークライニングやペーストライニングやRIMスプレーライニングやゴムライニングの修理に使えます。
(何も考えなくていいです。通常目にする樹脂ライニングの99パーセントは、このどれかの筈です。但し、ゴムウレタンにはファンデーション#123が強くくっつかないケースがありますので、出来ればファンデーション#64で拭いてから#123を塗る方が、より安全です。)  

             【ご注意!】
   この防蝕膜が壊れたら、即座に生産が停止する!
       というような、シビア過ぎる設備への適用だけは止めましょう。
   “必要な保険料である”と割り切って、予算を組んで、専門業者に頼みましょう。

 防蝕原理や材料物性等は、以下を参照して下さい。
・・これらを読まなくても差しさわりはありませんが・・・・知らないよりは、知っていた方が、なにかと(私達も)安心です。・・

       @下地処理 (施工面の掃除の事です)

     (プロローグ お勉強1下地処理は何の為に行うのか 参照)

Aファンデーション#123(接着担当材料)のプロフィール

工場保全用多目的塗料ファンデーション#123 コンクリート槽、コンクリート床の一番簡単な防蝕法 コンクリートの磨耗防止法 参照)

Bフレークライニング材(耐蝕性環境遮断性担当材料)のプロフィール

混ぜ物仕様 ビニルエステル樹脂 解説ビニルエステル 解説不飽和ポリエステル 参照)

なお、ビニルエステルやイソ系不飽和ポリエステルが、どんな薬品に耐えられるのかは、樹脂メーカーの耐蝕表を見て下さい。
このHPにも何れ載せる予定ですが、他人が作った資料の丸写しは、空しくて疲れるので、何時になるやら・・ナマケモノでスミマセン。

なお、耐蝕イソ系とビス系をリストアップした理由は、ビニルエステルには保存安定性が悪いという欠点があるため、メンテナンス用として常備するのは問題があるからです。
この中ではイソ系が最も保存安定性が優れています。(ビニルエステルの10倍、ビスの3倍位保存安定性があると思っておけば、ほぼ間違いありません。)

ビニルエステルフレークをすぐ入手出来るルートを作っておけば、常備の必要はありません。(コバルト入りかどうかの注意だけはして下さい。ビニルエステル樹脂参照)
最近は、多くの大手塗料メーカーもビニルエステルフレークを発売していますから、入手に困難は無い筈です。凝り性の人はご自分で作って下さい。⇒混ぜ物仕様
耐蝕表は昭和高分子や日本ユピカや三井化学等の樹脂メーカーが技術資料として用意しています。
ここから樹脂を買って塗料化している塗料メーカーも、多分用意している筈です。
どこのどんな品種でも耐食性はアバウト同じですから、資料の数値の細かい差異を気にする必要はありません。(データをどう解釈するか 参照)

                   トップページに戻る