RIM (Reaction Injection Molding)

樹脂と硬化剤を別々のラインでスタティックミキサー等のミキシングスペースに導き、そこを経由してそのまま型に注入して成型する技法です。

ポリウレアのように、反応がモウレツに早い樹脂を使えば、“大型”成型品も連続的に大量に“高速”で作れます。
コンピューター制御で配合比を瞬時に変化させ、部分部分で硬さが異なる発泡ウレタン成型品を一気に作り上げる などという離れ業も行われているようです。

この吐出部をスプレーにすると、RIMスプレーという高速ライニング工法になります。
ポリウレアや 反応触媒を効かせた特殊なポリウレタン配合 等のように、高速で反応する液状樹脂を使えば、カベや天井に吹き付けても流れ落ちるヒマも無く固まりますから、自由に厚さをつけられます。
(樹脂を加熱して粘度を下げてスプレーし、付着して温度が下がることによって急激に増粘させてダレを止めるという変種もあります。)

離れたところから、ミストで飛ばせば、アッという間にエンボス仕上げができます。
もちろん、コンピュータ制御なんてハイテクはいりません。ローテクで十分です。
(ちなみに、RIMスプレー自体は技術的にはどんな樹脂にでも適用可能です。
硬化の遅い樹脂でも、ダレ止めを効かせればカベや天井に施工できます。)

・・・と一見いいことずくめのRIMスプレーですが、長所もあれば、短所もそれなりに・・・というのが世の常で、

膜厚の管理ができません
 どんな厚さになるかは、職人の腕次第、営業マンは必ず「できる!」といいますが、
 ウソウソ!使用量をコントロールすれば計算通りの膜厚になる、なんてのは、現場
 仕事を理解してない素人の戯言です。
 (コテ塗りなどの方式も職人次第ですが、こちらは手に伝わる感触である程度厚さ
 がわかるので、スプレーよりはコントロールが容易です。)

機械も調子が狂うことがあります
 バタッと止まってくれればいいんですが、配合比やミキシングの調子が乱れたまま
 、セッセと動き続けられた日には膨大な硬化不良が発生します。つまり施工能率の良さに比例して、トラブルも大規模になります。不良箇所の除去作業には施工の倍以上の手間がかかります。

スプレーは“押さえ”が効きません
 表面に凹凸があるような下地の場合、凸部の裏や凹部の手前側には、空隙が出来やすく、コテ押さえでもしない限り、そのまま残ります。・・・シビアな腐蝕環境では、こういう欠陥は致命傷です。

機械の段取りや後始末に時間がかかる
 だから、小規模な工事には向きません。(手でやったほうが早い! )

・・・といったことで、シビアな防蝕工事には恐ろしくて使えませんから、下水処理場の防蝕とか、防水のように 出来が少々バラついて も大した影響のない対象を、安価に大規模にハイスピードでこなしていく工法です。
(と、我々は考えています。)

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