ケレンの対象となるもの

〔1〕錆
                 
                        錆とは何か・・・

子供の頃習った教科書に“鉄の酸化物です。”と書いてあった記憶がありますが、そう(間違って)憶えたばっかりに後で苦労させられました。

思い返せばその類の経験はゴマンとあるので、小学校中退の大天才 エジソンさんが言って 周囲を困らせたという 『教育は有害だから、息子は学校に行かせるな!』という名言?に“そうだ!、そうだ!”と同調したくなります。

さて、それはそれとして(解説や用語が しばしば実も蓋もない程明解過ぎて吹き出しそうになる)“新明解国語辞典(三省堂)”には、『金属が空気に触れたり水に濡れたりして傷み、赤茶色や青白色に変わり脆くなった物』と書いてありました。

この解説の通り、日本語では金属表面に形成される“金属の成れの果て”を“”といいます。
一方、米国の鋼構造物塗装協会規格(SSPC-SP)やスウェーデン規格等のインターナショナルに通用している規格で用いられるスケール(SCALE)という表現は“金属酸化物と金属表面への沈着物”を表し、Rustという言葉で赤錆などを表現します。
だから、scale=錆ではないし、rust=錆でもありませんが、日常的にはそう訳されます。
(元々scaleは魚の“鱗”の意で、転じて“鱗状の物”例えばカサブタや錆等層状の固着物全般も表すようになり、或いは鱗みたいなの天秤の皿から転じて秤そのものも表すようになったようです。
そういう“内包”・・というか・・“意味”は日本語の“錆”には全く有りません。 余談ですが・・スケールを掻き落す道具はscalerと言います。知り合いの関東の職人は皆(^^)“シケラ”と発音します。)

そこで、こういう 人によってイメージが異なる言葉を使って説明すると話がややこしくなるので、とりあえず、我々が普段アバウトに“”と言っている大雑把な言葉の中身である
1−、金属の酸化物 “酸化”とは“酸素との化合”という意味だけではアリマセン)
1−、金属の酸化物の水和物
1−、金属(など)の表面への沈着物
それぞれについて、どういうものなのか、腐蝕や防蝕に関連してどういう働きや悪さをするのか、を説明します。

それによって、“なぜケレンの対象になっているのか?どの程度除去しなくてはいけないのか、あるいは、しなくてよいのか。” が見えてくると思います。



1−1、金属酸化物

新しい鋼材の表面の黒い皮膜は日本語で“黒皮”といいます。(英語でミルスケール
kこれは工場で生産された時、真っ赤に焼けた状態で空気にさらされたため表面が酸化されてできた膜です。
鉄の酸化物には、FeO、Fe3O4、Fe2O3の三種があります。
厚いものは それが下から順に並んだ三層構造になっているそうです。

この膜は善玉なのか、悪玉なのか?

ペンチやスパナなどは、黒い色をした“黒染めという防蝕処理を施してありますが、あれは、鉄を苛性ソーダ、燐酸ソーダなどの処理液に浸けて、Fe3O4(マグネタイト)の皮膜をわざと形成させたものです。
その膜は、微視的には穴だらけなのですが、防錆油やコーティング材で封孔すると防錆膜として機能します

だったら、ミルスケールもそのやり方で防錆膜として使えばいい。船の塗装のとき、何でそれを目の敵にしてサンドブラストで落とすんだ!
ということになりそうですが、状況が違うと別のことがおこります

黒染めのマグネタイト膜と同じく、ミルスケールも(酸化による体積増加率がある水準より大きいという理由によって)必ずひび割れを生じていますので、全面真っ黒で均一に見えても、肉眼で見えない程微小な 鉄の露出部が 全面に分布しています。(もちろん、圧倒的に大部分の面積は ミルスケールで被覆されています。)
そして、もしこの状態で海水に浸かったら・・・・

温度や塩分濃度にも因りますが、鋼材とミルスケールの間には、海水中で、ミルスケールが陰極となった約0,3Vの電位差が生じて電流が流れ、その量に比例して鋼材の露出部から鉄が海水中に溶出します。

そうなると、全腐蝕量を微小な面積の陽極が引き受ける構図になります。 
(ミルスケールで覆われていない微小部分だけが 集中的に腐蝕します。) 
従ってもし、ミルスケールを残したまま塗装して、その塗装が万一剥がれて水に曝されたら、極めて短時間で微小な露出部に穴が開くという危険性があるわけです。
タンカーなどの巨大な船で年間1tや2tの腐蝕があったって、それが全体に散らばっているなら何の問題でもありませんが、船底の微小なエリアにその1/100でも集中するとなるととんでもなく危険です。

だから、船の塗装でミルスケールを徹底して除去する主目的は、“局部腐蝕を防ぐ”ということです。

それと同じことは、水や水溶液を入れるあらゆるタンク類にも当てはまります。

こういうものに穴を空けたくなかったら、内面のミルスケールを落すべきです。
(ペンチやスパナのように空気中で使うものは、黒皮を防蝕被覆として利用してもそういう問題は起りません。状況の違いを抜きにして、防蝕法の良し悪しを論じるのは無意味であるという実例です。)


次に、このミルスケールをどんなやり方でどの程度落とせばいいのか・・・という問題に少し触れておきます。

理想は無論100%ですが、その主目的は大面積の陰極に小面積の陽極という組み合わせ水中に曝さないという点にありますから、100%でなくても十分な効果が出ます。

例えば、先にふれた SSPC規格のSP10の項には、次のように書いてあります。
○○や△△のメンバーは、“経験上、多少の不完全部が残っても、完全なもの(SP5)との違いは無かった”と言っている。それを根拠に、この95%という基準を作った。それによって、処理コストも10〜35%安くなる。ただし、残りの5%がはっきりとどこかにかたまっているような状態はダメだ(小面積の陽極と大面積の陰極という組み合わせを、どこかに作ってはダメです。・・・訳注)
・・・ただ、95%と言ったって、現実問題として客観的に計測する方法は無いんだから、その辺は施工業者と発注者の信頼関係に基づいて(“一方的にやるな”の意か)(主観的に)判断してくれ、そうすればきっと役立つはずだ。
・・・判定用の対比写真はスウェーデン規格のものを そのまま使わせてもらった。 
そう決めたのは○○だ。
といった調子で格式ばらずに、決めた理由当事者趣旨をキチンと書いてあります。

どこかの国にあるといわれる、『○○は△△と定める、○○はこうする、××はこういうものである・・・だまって従わないと首をちょん切るぞ』(と言わんばかりの)“幕府のお触れ”スタイルとはエライ違いです。

国境を越えて利用される理由がわかるような気がします。

何にせよ、こういった下地処理の実務に関するあれこれは、この手のインタナショナルスタンダードスペックに事細かに載っているのでそれを見てください。(樹脂ライニング工業会編の ”基準・樹脂ライニング” 日刊工業新聞社)にいくつかの抜粋訳が載せられています。

さて、ミルスケールを残すことのもう一つの問題点は、“鋼材との接着力がさほど大きくない”ということです。
そのため、この上に厚く頑丈な樹脂ライニングを行うと、スケールごと剥がれてしまうことがあります
だから、ライニングの接着安定性を確保するためにもミルスケールは落すべきです。
ただし、塗装のように膜が薄くて接着力の大小を問題にしない場合はこの限りではありません。



ー鋼材以外の金属酸化物についてー
〔耐蝕金属の酸化膜〕


金やプラチナはもともと酸化も腐蝕もし難い金属ですが、ステンレス等の耐蝕合金というのは、常温でも素早く ひび割れが無い酸化膜を作る合金のことです。

チタンは 単独でこの性質を持っています。ひび割れさえなければ、酸化膜は優れた防蝕膜です。 耐蝕合金の酸化膜は、壊れても自分ですぐに修復できる点が優れています。

こういう酸化膜は“錆”とはいいません

さて、腐蝕しない筈の耐蝕金属に 防蝕被覆を被せるというのは異常なことであり、めったに無いことですが、その場合には、ライニング材の接着安定性を強化するため、スチールグリッドなどでブラストすることがあります。
ブラストは、酸化膜を除去することが目的ではなく、(除去しても自己修復機能ですぐ再生されますから、意味がありません) 深い凹凸(アンカーパターン)を形成させて、アンカー効果によって接着安定性を持たせるためです。
ですから、この場合は、均一にブラストできたかどうかではなく、深いアンカーパターンができているかどうかが問題になります。(一般的なサンドブラストの場合とは異なる判定基準を用いなければならないということです。)
因みに、この目的のブラスト材としては、目の粗いスチールグリッドやアルミナや炭化珪素などを使います。 
くてもろい硅砂では、硬いステンレスに深いアンカーパターンは付けられません。
酸化剤で表面酸化したり、プライマーを使う接着方法もあります。(ステンレスの防蝕 参照)


〔亜鉛〕


亜鉛は両性金属ですから、酸化されるだけでなく、酸ともアルカリとも容易に反応します。
つまり、酸素と反応して酸化亜鉛になり、炭酸ガスと反応して炭酸亜鉛になり、NOXやSOXと反応してその塩を作り、・・・といった具合に様々な環境物質と反応して、表面にその化合物や、化合物の混合物を作りますが、自然にできるものはどれも脆くて、亜鉛の上にただ乗っかっているだけという状態になります。
酸化亜鉛やその水和物の厚くなったものは、その色から“白錆”と称されることがあります。

こういうものの上に 塗装やライニングをすると、根こそぎ剥がれます。
かといって、ケレンすれば大丈夫かといえば、必ずしもそうではなく、亜鉛自体かなり気難しい材料なので、大抵の塗料は剥がれます。

それで、亜鉛に塗装する場合は、ウォッシュプライマー(燐酸ソーダなどの化成処理剤を含むプライマー)を最初に塗ってから塗装するやり方が、定番化されています。

化成処理で緻密な安定した表面層を作って、接着力を強化しよう という趣旨です。

他の種類の接着プライマーを使うこともあります。(亜鉛の塗装と接着 参照)




1−2、金属酸化物の水和物 等 と 1−3、金属表面への沈着物


鉄の酸化物の水和物は、“赤錆”などと言われます。

などとわざわざ曖昧な表現にしたのは、
我々が相手にしている“現実の錆”は腐蝕理論の本に書いてあるような単純なFe(OH)2やFe(OH)3の塊なんかではなく、しばしばもっとはるかにいろいろなものによって構成されている複雑で多様なものなんだ・・・
ということに注意を促すためです。

そういう教科書的な“赤錆”と区別するため、その“現実の錆”を“赤錆”(アカサビクエスチョン)と名付けることにします。

とりあえず、“赤錆?”とは、どういうものであるか、実例を二つ挙げます。

 (1)配管ライニングをやっているユーザーから、 

『管内のを薬品で落とせないか?』
という相談を受け、サンプル管が送られてきました。
鉄錆なんか酸ですぐ落ちますよ
と、安請け合いをして、テストをしてビックリ。
塩酸をかけても、フッ酸をかけてもビクともしない!
悪戦苦闘をしているところに、知り合いが
“何やってるの?”と訪ねてきました。
訳を話すと、
“そんなのプロにまかせたら?”
と、京都の表面処理専門会社を紹介してくれました。
電話したら、
『いいですよ。すぐ落として送り返しますから、サンプルをこっちに送りなさい。』
と、愛想のいい関西弁で引き受けてくれました。

・・・で一週間後。

錆が付いたまま却ってきました。ダメだったようです。
『お騒がせしました。』
と逆に謝られて恐縮したものです。

あれはいったい何だったのか?・・・今でも気になるミステリーです。


 (2)化学工場の塩酸タンクの外面だらけになっていました。

何度塗装してもすぐ錆びてくる⇒ 塗装が(外部に漏れてくる)塩酸ガスにやられているんじゃないか・・そこで・・
⇒ 耐酸塗料を塗ってみてほしい  という要望により、耐蝕性ウレタン塗料であるファンデーション#123を塗ることになりました。

サンドブラストをしないで・・・という条件だったので、ハンマー、チッパー、サンダーなどで錆落しをしました。
そのとき錆の塊をたたき落とした跡は例外なく濡れていました
その後の色の変化が気になったので、それを舐めてみたら、強烈な酸味です。
錆の内部や下地との境界近辺に 塩酸が取り込まれて濃縮されていました。


これらは、“赤錆?”の極端な例です。


さて次は、なぜこういうことが起こるのか、それによって何が起こるのか、を説明します。

Fe(OH)2 Fe(OH)3で表される赤錆は、ポーラスな材料です。
つまり、穴だらけでスカスカです。
この穴は、空気や水を吸着するだけでなく、空気中や水中の”あらゆるもの”を吸着します。
工業地帯では、工場の出すほとんどあらゆる物質が、“赤錆?の中から検出されていると報告されています。
他にも 例えば、統計的な腐蝕量データでは、海の近くは錆びやすいことが分かっており、これは波しぶきが発生源と推定される海塩粒子の付着が原因である と考えられていますが、この海塩も “赤錆?”の中から発見されています。
ちなみに、この海塩粒子の届く距離は、防蝕業界では、海岸からの距離と年数腐蝕量のデータを対比させて、1km〜数kmであると推定されているようですが、

嶋村克、山内豊太郎、共著 『天気の不思議がわかる本』(廣済堂文庫)

によると、エアコンのフィルターを通ってきた空気を別にすれば、地表から上空まであらゆる所に存在して、雲(水滴の集団)を作るの主役の一つになっているそうです。
ちなみに、その他無数の種類の微細粒子が核になるそうで、人の吐く息にも、大量に存在するそうです。
ということは、それらもみんな“赤錆?”に吸着されているかもしれません。
ヘビースモーカーの部屋の“赤錆?”は、多分ニコチン入りでしょう。
こう見てくると、世の中に存在するのはすべて“赤錆?”であって、“赤錆”は実験室のビーカーの中にしか存在しないのでは・・・とも思えてきます。
いや、ビーカーの中だって厳密には“赤錆?”かもしれません。
そして、すべての“赤錆?”は場所場所ですべて組成が異なり、その居場所の環境に染まっている・・・(ピュアな”赤錆”というものは、現実には殆ど存在しない)と言えます。

 つまり酸化物も沈着物も(そして環境物質も)現実には一緒くたになっている関係上、1−2と1−3に分けて考えたってしょうがないので、一緒にして“赤錆?”として説明します。

・・・さて、そういう事なので、“赤錆?”の上に塗装やライニングをすると、塗膜の下に環境物質も閉じ込めることになります。 

そして、何が起こるのか・・・

〔塗膜の下にが閉じ込められたら何が起こるか〕

他のところでも触れたように、微細な穴には湿度が低くても空気中から水を取り込み、周囲の空気が乾燥しても、それを放さないという性質があります。
それ故、無数の微細な穴を持っている“赤錆?”は、必ず吸水しているので、その上に塗装するということは水も一緒に閉じ込める結果になります。

一方、鉄の腐蝕は 水が十分にあっても 酸素が無ければ進行せず、酸素が来ればその量に比例して進みますので、そういう(水を抱えた)塗装で 腐蝕をどの程度防げるかは、塗膜の酸素遮断能力次第 ということになります。
その遮断能力ですが・・・

お勉強(1)に記したように、塗膜の環境遮断能力は、膜厚に左右され、塗装のような薄い膜ではそれが不十分ですから、酸素は比較的容易に膜を潜り抜けてきます
その結果は・・・

錆の上に塗った塗装は長持ちしない、という経験的事実に結びつきます。

この腐蝕には、以下のメカニズムも働いていると推定され、もう一つの問題が生じます。

侵入した酸素は錆の中や、錆と鋼材の境界面に存在する水に溶け込んで 拡散浸透していくと考えられますが、これによって、鋼材表面に酸素の多い部分と少ない部分ができると、両者間に電位差が発生します。

酸素
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
←塗膜

 ←錆


 ←鋼材


           酸素の多い所              酸素の少ない所

この“酸素濃淡電池”と称される電位差によって、両者間に腐蝕電流が流れることにより、酸素の少ない箇所が腐蝕するという、一見、腐蝕原理と矛盾する現象が起きます。
その結果、鋼材表面の“腐蝕による凸凹”は、ますますひどくなる方へ、ひどくなる方へと進行します。
(何処のどういう腐蝕鋼材であれ、その厚い錆を叩き落してみれば、このメカニズムによる凸凹面は、必ず見つけられます。)

     (話のついでに、その“酸素濃淡腐蝕”の一匹狼的典型例を紹介しておきます。)
       濃淡電池のメカニズムによる腐蝕の典型は、サビコブ腐蝕です。

イオンの流れ
        電気の流れ


 鋼材表面が濡れたとき、水膜が作る酸素濃淡電池の電流は、
 (酸素濃度が低い)サビコブの先端集中するので、左図のように進 行して、最後に
 穴があきます。
 図の通り、一点集中ですから、腐蝕速度が速いのが特徴です。
 
 防ぎ方を二つ書いておきます。

 1、ハンマーで叩き落すだけで、濃淡電池の構造が壊れますので、
  防蝕できます。
 2、サビコブと鋼材の境界に吸着された水の中を酸素が拡散して
  いくスピードが反応速度を決めますので、この(微細な)隙間を
  塗料で塞げば、反応は止まります。塗料の種類としては、
  例えば、
 弊社のファンデーション#123のような浸透型の方が有利です。

3、しかし、本当は、サビコブを叩き落してから塗料を塗るのがベストのやり方なのは、言うまで  もありません



サビコブができたタンク




サビコブのアップ

〔水以外のものが閉じ込められたら何が起こるか〕


塩や酸など、電解質といわれるものはすべて腐蝕反応を助長します。
(それ故、工業地帯や海岸や都会の“そういうもの”をたくさん含んでいる“赤錆?”は森の中のものより性質が悪いと言えます。)
特に、酸性成分が多いと、別項の “悪素地へのライニング”で説明するように、防錆プライマーも効きません。



まとめ

錆の腐蝕作用

(鉄の腐蝕に関しては)“錆は錆を呼ぶ”と言われますが、なぜそうなるかといえば、ここで説明したように、鋼材の通常の腐蝕ではミルスケールの電蝕作用、“赤錆?”による水や電解質の吸着と濃縮、サビコブのような局部腐蝕構造の形成など、日常的腐蝕においては、錆自体が腐蝕メカニズムの中心的役割を果すからです。

つまり、錆は腐蝕の結果ですが、できた瞬間から腐蝕の原因になります。

それが、塗装の前処理として錆の除去をしなければならない理由です。

 

〔閑話休題〕

そうすると、“鉄を防蝕する一番いい方法は、絶対錆びさせないことである。”という(一見意味不明な)原理が導かれます。
日本刀の防蝕法は この見本です
プラントも、まず、錆が出ないよう細心の注意を払い、錆が出る兆候を見つけたら、すぐに修理塗装をするというのが、最も優れた(かつ、最も安くつく)メンテナンス法です。

錆がひどくなって、どうしようもなくなるまで修理を引き伸ばすと、必ずコストのかかる大改修になります。(塗装やライニングの最も手間のかかる工程は下地処理ですから、錆びさせる程、そのコストも嵩みます。)しかも、それだけ費用をかけても、大抵元通りにはならないので、またすぐ傷むということになり、そのうち年中あちこちの補修に追われるという事態になります。そうして、嵩む一方のメンテナンス費を節約するため、下地処理の省略や塗り回数を減らすという愚策を選んで、事態をますます悪化させ、結局、設備を短い期間でスクラップ化させてしまう・・・というヒサンな構図もあちこちで見かけます。

繰り返しますが、塗装やライニングの場合、異状をを見つけたら、ダメージが広がらないうちに早めに修理することが、最も低コストで設備を保全する原理です。 

 教訓・・・修理を先延ばしすればするほど、後で”高いツケ”を払わされることになります。




トップページに戻る