コンクリート爆裂の予防法

           鉄筋腐蝕から爆裂に至るストーリー 

コンクリート中に正常な状態で埋まっている鉄筋は、コンクリートの強アルカリ環境遮断機能によって保護されているため錆びません。(注2注4) が、種々の理由(注1 注5 注6)によってコンクリートが腐蝕したり、中性化したりして、環境遮断機能が不完全になると錆び始めます。 ・・そして・・
   鉄は錆びると体積が増すため、その圧力で周囲のコンクリートを割る・・ 
        ・・・というのが鉄筋腐蝕から爆裂に至る経緯です。
        だから、鉄筋を防蝕すれば、爆裂は起りません。
         
             ではどんな防蝕法があるのか?

        鉄筋の防蝕法 (直接防蝕と間接防蝕)

(塗装した鉄筋、耐蝕金属や有機系材料で作った筋等の)錆びにくい筋材を使う方法や、鉄筋を電気防蝕注3する方法があります。


そしてもうひとつ、コンクリート表面防蝕膜で被覆して鉄筋を防蝕する方法があります。 

     具体的には、塗装か 防蝕ライニングか 防水被覆をします。

腐蝕性物質は全て、外から内部へ浸入してくるものなので、コンクリート表面耐蝕性遮断層を作って遮断すれば、鉄筋の腐蝕反応は起りようがありません」(注4) 
コンクリートと鉄筋の両方を防蝕出来るのは、この方法だけです。 

(そして同時にこの方法はアルカリ骨材反応の進行をも阻止します。)

通常は、塗装程度で十分です。 腐蝕環境の違い対応して材質膜厚を変えます。
      (雨曝しコンクリートの被覆防蝕設計参照)

(注意)
コンクリートに構造クラックが有る場合は、クラック対応防蝕ライニングが必要です。
   

鉄筋への被り厚が少ないコンクリートは爆裂するまでの時間が短い。 
たいした錆び方では無いのに、爆裂している点に注目してください。
この爆裂は、表面に防水コーティングをするだけで、予防出来ます。



被りが少ない時はこの様に、表面が剥れ落ちるように割れる



深い位置の鉄筋が錆びると、構造体そのものが割れる



と       注1)コンクリート セパ穴からの漏水と修理法               
            注2)コンクリート中で鉄筋はどんな腐蝕の仕方をするのか    
注3)鉄筋の電気防蝕の原理と問題点                         
             注4)防蝕塗膜としてのコンクリートの性能と、その弱点補完法 
注5)コンクリートを腐蝕させる物質           
     注6)コンクリートの偶発的(事故的)劣化            

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        コンクリートは多かれ少なかれ、水が過剰な状態で打設されます。
乾燥に伴って、その分収縮し、収縮について行けない部分には細かいひび割れが生じます。
           このひび割れは、収縮クラックと称されます。

  逆に・・固まった後・・内部が・・局所的に膨張したら、どうなるか?

    周辺のコンクリートは、(固くて伸びる事が出来ないので)完全に割れます。
            この様式の割れ方を爆裂と称します。

       @鉄筋が酸素や水と結合すると、体積が増え、爆裂します。
       A骨材水を吸うと、骨材の体積が増え、爆裂します。

    前者の機構は“腐蝕”、後者の機構はアルカリ骨材反応と称されます。
    つまり・・通常の爆裂には、二種類ある・・という事です。