塗装や接着に注意を要する素材

【コンクリート】
コンクリートは、強アルカリ性物質ですから、耐アルカリ性の弱い塗料や接着剤はしばらくすると劣化して剥がれてきます。

だから油性ペイント、普通の弾性ウレタン、不飽和ポリエステル等は、直塗り不可です。

一般的水性塗料は、樹脂成分を微細な(といっても分子レベルの大きさを基準にすれば巨大な)粒にして、水に分散懸濁させたものです。
これをコンクリートに塗ると、(極端に表現すれば)水だけ浸透して粒が上に残るという形になります。
つまり、上に乗っかっただけという形になりがちで、(滲み込み難いので)結果として剥がれやすいという傾向があります。

【亜鉛・亜鉛メッキ鋼材】
普通に普通のペンキを塗ったら、一年ぐらいで剥がれます。
剥がれる原因はいくつかあります。

まず一つは、これが両性金属であり、酸にもアルカリにも侵されるため、酸性塗料やアルカリ性塗料を受け付けないということ。(エポキシ塗料で硬化剤にストレートアミンのようなアルカリ性の強いものを使うと絶対剥がれます。不飽和ポリエステル等は、反応して泡を吹いてきます。)

もう一つは、上記と関連したことですが、空気中の炭酸ガスは水に溶けて炭酸となり、亜鉛と反応して、表面に脆弱な炭酸亜鉛を作ります
この上に頑丈な膜を被せると、“豆腐に鎹、糠に釘”状態になります。
亜鉛に塗装やライニングをする場合は、そういうことに気を使ってください。
一般塗装では、ウォッシュプライマーといって、燐酸やクロム酸塩を加えた下塗りをするという形で問題を解決するのが普通です。しかし、近年、環境問題を考えると「これってまずいんじゃないか?」という声があり、他の方法が模索されています。
我々の解決法は、“専用の接着プライマーを塗る”という方法です。
ただし、我々の方法には“実績”が欠けています。本当にこれでいいのか、現実に使った場合2年3年後にどうなるか・・・それは、我々にも今のところ分かりません
          (亜鉛メッキ鋼材の塗装と接着  参照)

【アルミ】
アルミも両性金属なので、その意味では同じですが、アルミの場合は表面に緻密な酸化膜ができる(もしくはそのように加工してある)ため、亜鉛ほど神経質になる必要はありませんが、同じように”塗料によっては剥れやすい”という問題を抱えています。
専用プライマーを塗ってから塗装する方が安全です。
           (アルミの塗装と接着 参照)

【木材】
これは、ほぼ、ウレタン系が最も相性がいいという結論が出掛かっています。
木材のセルロースは、−OHがいっぱいくっついた多糖類といわれる物質です。
一方、ウレタン塗料の成分であるイソシアネート(−NCO)基は、−OHと反応する性質があります。相性がいいのは、そのためではないかと考えられています。
(その他のものを塗った場合、・・・木材は呼吸をし、伸び縮みするやっかいな下地です。・・・だから、これについていけない材料は、剥がれやすいという傾向があります。・・・できれば、少なくともプライマーだけは、ウレタン系を使うことをお勧めします。)
             (木材の防蝕 参照)

【銅・銅合金・ステンレス・チタン】
これらも、普通の塗料や接着剤が効きにくい素材です。
専用プライマーか専用の塗料や接着剤を使います。
     (銅・銅合金の塗装と接着 参照)

【ポリプロピレン・ポリエチレン・フッ素樹脂】
プラスチック類は性質が多種多様なため、接着や塗装でなにかと苦労する素材です。
その中でも横綱級が、ポリエチレン等のポリオレフィン類とフッ素樹脂。 
これらには、一般に売られている材料や方法では、塗装すら出来ません。
(接着技術の概略は弊社のもう一つのホームページを御覧下さい)

【塩ビ】
上記ほど難しくはありませんが、これも結構接着し難い材料の部類に入ります。
接着に関しては、可塑剤による(経時的)接着劣化をどう防ぐかとい問題があります。 
(だから、可塑剤が入っている軟質塩ビの方がトラブルを起こし易い。)
可塑剤の影響の評価試験には、(影響がすぐには出ないので)長い時間を要します。
       (防蝕用接着プライマー 参照)

フッ素樹脂を除き、弊社でもこれらに関する接着法や接着剤や塗装法を用意しています。  上記防蝕用接着プライマーの項を御参照ください。)
 

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