新設時の見積差額など、一回の修理で消し飛びますから、 高いか安いかの見極めは“慎重”にやらないと“後で”ツケが回ってきます。
●その4『諸般の事情により、施工(させること)不能』
不飽和ポリエステル、MMA、溶剤含有材料等は、悪臭を発生させます。ホコリや騒音を発生させる施工法もあります。
それらが、客側に重大な被害を及ぼす場合は実質的に施工不能になります。
『悪臭や音が出ますので我慢して下さい。』『やりますから、その間この漏水を止めてください。』『工期を10日下さい。』とか、客が受け容れられないような施工条件を持ち出されると、保証で悩むのは、業者でなく、いつの間にか客側になっています。
●その5『決まりごと』
『〜工業会の申し合わせで保証は一年以上やっちゃいけない決まりになっているんで、一年しかできません。ナニ、心配いりませんよ。どこか悪ければ必ず一年以内に壊れます。一年持てば五年持ちます。ライニングというのは、そういうもんです。』
というセリフで、一年逃げきり。
とまあ、いろんなやり方が横行していますので、実際に保証をさせるというのは大変なんです。そんな目に遭わないためには、まず何よりも発注者が、物の良し悪しを見分ける、そこそこの知識を持たねばなりません。
このホームページは、その視点で発注者のためにも、必要な情報を公開する。・・・
という目的も持っています。そして、提案します。
本当に、保証させたいのなら、例えば
“3年間、一切の条件抜きで、その期間無制限に無料で何回でも修理する。
破損の理由は問わない。”
というくらいのキビシイ保証書を取るべきです。
そうすれば、まともな業者が、(多少)住みやすい世の中になります。
・・・しかし、それでも
●その6『ウルトラD』
昔、サウジアラビアのある会社に出向して、地元の業者の防蝕ライニングを検査していたことがあります。(当然、保証書は、取っていました。)
その業者は、
『アラムコ(世界最大の石油採掘、輸出会社。当初アメリカ国籍、現在サウジ国籍)の原油タンクの内面ライニングは、全部自分たちがやっている。』
と、技術力をアピールしていました。
ある時、上司に呼ばれて行くと、アラムコの施設担当者であるアメリカンが、来ていました。
で、よもやま話で、今私が担当している業者の話をしたら、怪訝そうな顔。
『○○社?そんな名前聞いたことないぞ。』
『だって、アラムコのタンク全部俺たちがやってると自慢してたよ。』
『知らん、そんな会社。』
『社長は、あんたの国のアルカポネみたいな目つきの悪い、XXという名前のハゲ頭の大男で、スタッフは##・・・』
『なんだー、知ってる!、知ってる!その連中なら知ってる。
たしかに、うちのタンクやってるよ。△△っていう名前の会社だ。』
『エッ!どういう意味だ?ソレ。』
すると、、笑いをかみ殺しながら、話してくれました。
『あの連中、しょっちゅう社名変えてるんだ・・で、何かトラブルがあって・・
訪ねて行くとだな・・・看板が替わってて・・
“一体何の話だ??ここは□□社だ。 よその会社のことは 俺たちには関係ない”
って、言うんだ・・・
事務所も同じ、机も同じ、人間も全員同じ、そっくりそのまま同じなんだけどな。
・・ア・もしかしたら、今日の夕方にでも別会社になってるかも知れんぞ!
そんなんだから100年でも、1000年でも・・・”OK OK! No Problem!”
って、平気で保証するよ、ヤツラは。
あとは、パタパタパタ、ピューと、飛んで逃げていってそれで終わりだ!
あいつらを捕まえることなんか不可能だ!』
両手を肩のところでバタバタさせ、鳥の鳴き声まで真似て天井を指差す大熱演で我々を笑い転げさせ、極めつけの保証逃れ法を教えてくれました。
とは西郷さんのお言葉。 そうだとすると
人が変らぬ状況で、紙切れ1枚で“何か”を変化させるのは至難でしょう。