誰でもできる重防蝕プロローグ

誰でもできる重防蝕   プロローグ

コンクリート床の塗装 コンクリートの防蝕
 
食品工場の床・厨房の床・畜舎の床・機械工場の床・作業場の床・クリーンルームの床
コンクート槽・側溝・廃液槽・サイロ等のコンクリート製設備には、防蝕、防塵、滑り止め、
美装、雑菌繁殖防止、等の目的で塗装が行われます・・・が・・・・
何年もたたないのに、ボロボロ剥がれ、

修理頼んだら、剥がれ、又やり直したら、またまた剥がれ・・・
・・・毎度おなじみ、剥れのトラブル・・・

「こんなんなら、ワシがやった方がマシじゃ!」・・とプッツンしたあなたに・・

剥れにくい塗装の仕方を、お教えします。

                       先ずは、防蝕の原理のお勉強をしましょう。
 
 
(お勉強が、死ぬより嫌いな人は、そのまま続けて読んでください。)
 
塗床工事を含め、防蝕ライニング工事全般のトラブルで最も多いのは剥れです。 (実質100%と言って良いくらいです。)
 
   その剥れの原因の大半が、下地処理の不備(≒手抜き)です。
 
   だから、防蝕ライニングでは下地作り一番大切です。
 
その辺の事情を、少し、詳しく説明します。
 

キーワード1

     新設のコンクリート床の表面には、レイタンスがこびり付いている。
 
   セメント粉1キログラムを固めるのに必要な水の理論値は約200グラムです。
ところがこれではパサパサなので、水を余分に加えて作業性を確保します。
通常約500グラム前後です。場合によってはさらに大量に加えてジャブジャブにして打設されます。(そういう“ジャブコン”は、内部がスカスカになり、強度も “がた落ち”します。)
 
   この過剰な水のかなりの部分が、打設後すぐ表面に浮いてきます。(業界用語で“ブリード水”といいます。)その時、頼みもしないのにコンクリート中の細かいホコリ成分をたくさん連れてきます。そして、乾くと、そのホコリは、表面に層状にこびり付きます。この層を専門用語で“レイタンス”といい、過剰水が多くなればなるほどレイタンス層も厚くなります。
                        レイタンスは何せ、ホコリの集団ですから緻密で脆弱です。
 
以上、コンクリート床の表面は、緻密で脆弱なレイタンスだ、ということをしっかりと頭に入れて頂けましたでしょうか?
 

キーワード2

レイタンスの上に床材を塗ったら剥れる。
 
例えば、エポキシ塗料を塗ってみましょう。
エポキシ塗料層
 
 
 
 

レイタンス層
 
 
 
コンクリート層
レイタンスは緻密ですから、塗料はほんのわずかしかレイタンス中にしみ込みません。
つまり、コンクリートにとどきません。
その結果、コンクリートの上にレイタンスが乗り、レイタンスの上にエポキシ塗料が乗った、親亀、子亀、孫亀状態 になります。
 
   ここにガムテープを貼って、ピッと引っ張ってみましょう。
レイタンスをくっつけたエポキシ塗料がガムテープにくっついて簡単に剥れてきます。
 
 
 
 
 
ガムテープ 

エポキシ塗料層

レイタンス層

コンクリート層
ガムテープの助けを借りなくても、こんな塗装が剥れるのは時間の問題です。
しかも、あちこち、もぐらたたき状態で、次々と剥れてくるので、“部分修理なんか効きません”
   (そんな欠陥膜の上に補修塗装したって、すぐに、下から根こそぎ剥れてきます。)
 
   かくして “ワシがやった方がマシじゃ状態” が出来上るわけです。
 
以上、“レイタンスの上に塗ると、床材は剥れる”という事が分って頂けましたでしょうか。

自分でやるなら、こうならないように気をつけましょう。
                                                ・・・だから・・
 

 キーワード3

新設コンクリート床に塗料を塗るなら、レイタンスも、気になる汚れも、全部 取除こうここまで読めば、“早くレイタンスを取除かなきゃ!” と、ソワソワし始めましたでしょ。
 
取り除く道具はこれ!
電動研削機
アマチュア、プロ両用ます。
(レトロですが)エンジン式研削機
プロ専用 一日、500~1000m2削れ一日、100~200m2は削れます。
どちらも掃除機とドッキングさせて、埃を撒散らさないように削れます。
水を流しながら削ればホコリはたたないので、掃除機は要りません。
が、感電しないように十分注意してください。(この点は本体がプラスチックで出来たものの方が安全です)
ホコリが出ても良い” というなら、水も掃除機も要りません。
(しかし健康のため、マスクと保護眼鏡は きちんと してください。)
 
その他、汚れ、ペンキ、油など、気になるもの全部 徹底的に 除去しましょう。
(なお、補修塗膜が旧膜から剥れるのは、旧膜の上に、接着を妨げる層が出来ているからです。 補修するなら、当然、これを取り除かないといけません。 方法は同じです。)
 
邪魔者の除去が終れば、準備完了です。
 

キーワード4

後は、何でも好きなものを塗りましょう。
 
どういう風に塗るかは、基本テクニックにまとめました。
FRPライニングもレジンモルタルも全部ここに入っています。
 
それではもう一度、キーワードを並べてまとめます。
 
新設のコンクリート床の表面には、レイタンスがこびり付いており、
その上に床材を塗ったら剥れるので、
レイタンスを除去してから好きなものを塗りましょう。
 
それが、剥れにくい防蝕ライニングのやり方です。
これだけで、市中に溢れているイカガワシイ“専門業者”の作品よりは、長持ちするでしょう。
 
以上で終りです。 

追伸・・好きな物と言ったって・・・何を塗ればいいか?
 
ゴマンとある床材メーカーのカタログから適当な物を選んで下さい。
   各社似た様な物を作っているので、どれを使っても 大した違いは無いでしょう。
(しつこいようですが、長持ちするかどうかは 下地処理次第です。)
 
ただし、DIYに置いてあるような水性塗料は、(塗ってすぐ剥れて、泣いた人を何人も知っているので、)お勧めしません。
あれは工場床に使える代物ではありません。
 
   実用性一点張り、色は気にしない、というなら(弊社の)こんな材料もあります。
 
買って下さい!と言ってる訳じゃありませんよ・・・マ 買って頂けば、ソリャ(^^)ですけど。)
 
 
   (捕捉説明・・文中、「コンクリートの打設後に、水がブリードする」という(一般に使われている)表現をしましたが、これは、「砂やセメント粉等の重くて大きい粒子が分離して沈み、水と細かい粒子が表面に残る・・」というのが、より正しい表現かもしれません。)
 
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