防蝕塗膜としてのコンクリートの性能注4の解説

防蝕被覆としてのコンクリートの性能と、その弱点補完法

注4の解説

鋼材の防蝕塗装は、一層目に防錆プライマーを塗り、その上に水や酸素を遮断する上塗りを重ねます。
合計膜厚は、1/10㎜程度です。
 
膜が薄いので、水も酸素も多少透過しますが、プライマーに混ぜてある防錆顔料が、腐蝕反応を抑える働きをします。
 
おおよそ、そういうメカニズムで複合的に防錆を行うのが一般塗装です。
そして、樹脂ライニングというのは、塗装の10倍を超える膜厚を利用して、(塗装と比べるとはるかに大きな遮断性能によって、)腐蝕性物質をシャットアウトするという考え方です。
以上を念頭において、コンクリート中の鉄筋をイメージしてください。
鉄筋の入ったコンクリートではなく、コンクリートを塗装された鉄筋と考えます。
(注2)で説明したように、コンクリートは、強アルカリで鉄を不動態化する腐蝕抑制機能を有します。
そして、水や酸素を遮断する性質も持っており、厚さは塗装の1、000倍、ライニングの100倍もあります。
(遮断性能は、厚さの2乗に比例するという一般則をあてはめると、これは超ド級の過剰防蝕設計ですから、防蝕性能で見る限り、この鉄筋が一万年錆びなくても、おどろくことは何もありません
 

にもかかわらず、なぜ、現実に、鉄筋腐蝕やコンクリートの爆裂がおきるのか・・

コンクリート“膜”の耐蝕性に弱点がある(コンクリートを腐蝕させる物質、雨雨ざらしのコンクリートの劣化、参照)ことに加え、クラックや空隙などの塗膜欠陥がそのまま放置されているからです。
 
防蝕屋の視点で、現状の建築屋さん達の鉄筋防蝕工事を見ると、(もちろん、彼らは鉄筋コンクリート打設工事をやっているのであって、鉄筋防蝕工事だとは、思ってないのですから、当然といえば当然ですが・・・)仕上工程手抜して、欠陥残したまま引渡しているように見えます。
 
だから、一万年どころか、数十年でダメになってしまうのです。
 
    では具体的にどうすれば、耐久性を延ばせるのか?
 
コンクリート表面に耐蝕膜を被せてコンクリートの耐蝕性不足カバーし、クラックなどの膜欠陥修理すれば、申し分の無い防蝕性能が得られます。
 
(鉄筋にとっては、すでに、コンクリートという強大な防蝕膜に包まれているのですから、追加する防蝕膜は、その欠陥を補うだけで十分です。 つまり、耐蝕性の弱点に関しては、 “雨水の浸入を防ぐ” 程度のことで 十分です。)
 
そういう理由で、我々は、例えば、ファンデーション#123の含浸コーティングという簡便な方法をお勧めしています。
(もちろん、剥れ難い耐久性の良い塗料であれば、効果は何でも同じです。)
屋外コンクリートの防蝕   クラックに対応したライニング法   コンクリート槽、コンクリート床の一番簡単な防蝕法  参照)
電気防蝕(注3)鉄筋保護の一方策ですが、この方法では “コンクリートそのものは防蝕出来ない” という事をキチンと認識しておく必要があります。
 
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