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混ぜもの仕様(複合材仕様)

:混ぜ物仕様というのは一般用語ではありません。
このHPだけの用語と思ってください。
私達は、レジンモルタルも、フレークライニングも、無溶剤塗料も、FRPライニンも
修理用パッチキットも、すべてこの視点で見ています。
なぜかといえば、これら各仕様は(一見、全く別のものに見えても)明確な境界が無いからです。
例えば、レジモルは樹脂に砂を混ぜたものであり、無溶剤塗料は樹脂にシリカ微粉を混ぜるだけでも作れます。・・・それで、レジモルの砂の大きさをどんどん小さくしていくと、・・・最終的に無溶剤塗料になります。
砂粒を平べったくしていけばフレークライニングで、繊維になるまで長く伸ばせばFRPです。砂粒の材質を、シリカをステライト粉などに変えれば、耐磨耗パッチキットになるし、もちろん、それらの中間的なものも 無数に作れます。
   どこで名前が変わるのか? そんな境界なぞ有る筈がなく、もし、強いて区分けして名前を付けるなら、無数の(あまり意味の無い)名前が付けられます。
全ての々の区分に明確な境界が無いのなら、そんな言葉遊びは止めて、“一つの言葉でくくってしまおう” というのがこの用語の趣意です。
 
もちろん、個々の分野で他と違う個性の材料を作りたいなら、違いを 具体的に表現する言葉や概念を考え出し、それに徹底的にこだわらないと いけませんし、異質の概念やコンセプトを持つものが出来れば、個別の名前を付けるのは、ある意味で有意義なことでしょうが、しかしそれでも、そんな個の袋小路からものを見ると、先入観から抜けられないかもしれません。だから全体を見るときは 専門用語や業界用語を介さない所まで立ち返ろうと・・・混ぜもの仕様 という表現は まぁそんな意味合いです。
市販材料はどんな混ぜものをしているか、参考にいくつか示します。
 

[エポキシ床材の配合例]


(樹脂)
(硬化剤)
エポキシ樹脂(エピコ-ト828)
100                  アミン(EH259) 40
酸化クロム
5        TCタルク 10
酸化チタン
5        シリカ 75
TCタルク
20
300メッシュシリカ
120
アジトールXL490
0.1
着色

増量、流動性調整)

ツヤだし等)


計                   250

計                   125

[耐酸型無溶剤エポキシ塗料の配合例](シェルのカタログより)


(樹脂)
(硬化剤)
エポキシ樹脂(エピコート828)
65.4
酸化鉄
3.2
アスベスチン
10.8
タルク
5.3
チクシンR
1.5
シリコン樹脂R281
1.0
着色)・・



計               100.0


エピキュアー103 40


計                40

[ビニルエステルフレークライニング材の配合例]

リポキシR806 50 ・・・・ビニルエステル樹脂
ポリブタジエン(ハイカーCTBN1300X8) 3.2 ・・・弾性付与(クラック防止)
ベントン(白石カルシウム製) 2.1 ・・・ダレ止め
ナフテン酸コバルト (220㏄)・・・反応触媒
KBM 503(シラン処理剤) (160㏄) ・・ガラス表面処理剤
CCF48(ガラスフレーク) 25 ・・・無処理ガラスフレーク
計 80(Kg)
これに、通常のビニルエステル硬化剤を混合して固めます。
このように、樹脂や用途が変わっても、着色、流動性コントロール、補強、その他の機能等、配合の考え方はそんなに変わりません。
基本は、樹脂に欠けている物性を、混ぜもので補う、という考え方です。
 
ライニング材の複合バリエーションは基本的に全部、この延長線上にあります。
 
使用状況を充分に点検し、明確な考え方の元に、それに合う複合形式を選びます。
(つまり、どういう理由で、どういう補い方をするのか、考えを整理する事が肝要です。 曖昧な考え方からは 曖昧なものしか 生まれません。)
 
 
 
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